おまえは、愛を食う獣。アフレコ(ミニ)レポ

※ご注意
 内容に関して極力ネタばれはしておりませんが、声優さんの演技・CD自体に先入観を
 もって聴きたくない、という方は、先にCDを聴かれてから読むのをお勧めします。

響は、まるで飢えた獣だった。野生がむきだしの黒い瞳。猛々しい表情。
まだ幼くて荒削りだが、将来十分価値ある男になる。
「これは俺のものだ」……俺は、そう直感した。


…という序盤の優哉のセリフ、三木さんの企みと高揚の入り混じった
絶妙な演技で二人の関係が始まる「おまえは、愛を食う獣。」。
原作の時から、「これ、攻めじゃなくて受けのセリフなんですか」とよく
言われたのですが、私的にこれをなくして優哉というキャラは成立しないと
(僭越にも)思っていたお気に入りのセリフです。
八歳も年下で、やくざの跡取り息子でもある響を初対面から誘惑する、という
癖の強いキャラ、前作でも「三木さんの優哉は完璧!」「小野さんの響が、めちゃめちゃ
カッコいい!」と異口同音に感想をいただいていましたので、嫌でも期待は膨らむばかり。
でも、実際は期待以上どころか「まいりました……」と降参したくなるほどでした〜。

レポというよりは単なる感想なのですが、まずは優哉役の三木眞一郎さん。
今回は受けの優哉視点ということもあって、最初から最後までしゃべりっ放しです。
表面上は掴みどころがなく、癖の強いキャラに合わせたトーンや話し方を、膨大な
モノローグで演じ分けているところは「さすが」の一言でした。しかも、飄々とした
軽やかさはきっちりキープしつつ、というところが凄いです。だから、長いセリフも
聴いていて飽きることなく、自然と優哉の心情に同調してしまうという……。
(「やべ…今のまともに食らった」が、個人的にはおススメの一言ラブ
実力ももちろんですが、やはり役へのアプローチを真剣にしてくださっている賜物では
ないかと感動してしまいました。休憩時間にはスタッフの方と疑問に思っている箇所を
チェックしたり、一貫した演技への真摯な姿は原作者として身の引き締まる思いでした。
「(優哉は)頭のいい人だから」という言葉が三木さんからポロリと出た時は、本当に
嬉しかったです。まさに、彼はそれ故に現在の少々ひねた性格を形成してきたわけで、
そこを抑えてくだっているならもう何もこちらから言うことはないな、という感じで。
実際、たとえば当初にイメージしていたものと三木さんのお芝居が違うことがあったと
しても、普通ならお願いしてリテイクとなるところなのですが、なんだか「優哉なら
これもアリか」と思うことが多かったです。不思議と納得してしまうというか。
(そのせいか、三木さんは格段にリテイクが少なかったです)
序盤の余裕ある大人の態度、響に惚れていると自覚する中盤の動揺、そして怒涛の後半
へと、優哉は次第に感情がストレートになっていくのですが、ずっと冷静であろうと
努めていた彼が初めて声を震わせて響と対峙する場面は、お二人の熱演もあいまって
必聴!です。また、後半に小野さん演じる響と長いやり取りがあるのですが、これまで
決して噛み合わなかった二人の感情が刻一刻と変わっていくのが、声だけでリアルに
伝わってくる辺りは切なくもどかしく、このCD一番の聴きどころではないかと。
優哉は確かにポジション的には「受け」なんですが、全編を通して一人の男として存在し、
ずっと響と闘っている……三木さんの演技からは、そんな感想を抱きました。
ちなみに、最後の長いやり取りを撮る前、スタッフの方が「一度休憩をいれますか?」と
訊いてくれたのですが、お二人とも「このままいきます」と。それまでのテンションを守った
まま取り組んでくださったので、より緊張感溢れる場面となったように思いました。
いろいろと熱く語ってしまいましたが、クライマックスで優哉が医者として頑張る例の
シーンもちゃんと入ってますのでお楽しみに。さすが、臨場感ありました。

続いて響役の小野さん……と思ったのですが、なんだか長くなってしまったので、
続きはまた明日アップしますね。小野さんも、素晴らしかったですよ〜。

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